学部・大学院生物資源学部

不思議に満ち溢れた自然界を探求しよう

基礎から応用まで、特に研究成果の社会実装(実際に人間社会の役に立つようにすること)を具体的に実現化している全国でもユニークな学部です。世界レベルの基礎研究から、実際に福井県での農業に貢献できるコムギやイネ、トマトなどの新品種を次々と開発しています。また、イメージング質量分析技術という最先端の技術を開発し、生物の体内でのホルモンなどの物質の局在を視覚的に捉えることにも成功しています。
自然界は不思議に満ち溢れています。ただそれに気が付くかどうかは、常に驚きの眼をもって自然を見ているかどうか。人類がいまだ到達しえない自然の真理を探究する、あくなき好奇心を持つ学生を求めています。

生物資源学部では

微生物と植物を研究対象に、生物資源の開発と利用および生物機能の解明と応用に関する先端的学術研究を行います。生物と化学を学びながら、真理探究の精神、広い視野、豊かな創造力を養成します。

生物資源学部を構成する4つの教育研究領域

福井をフィールドにした研究で、地域社会に貢献

学生、地域と一緒に行う保全活動〈吉岡研究室〉

2008年、本学周辺に広がる丸岡町の水田畦で、絶滅危惧植物〈アゼオトギリ〉が発見されました。吉岡先生によれば、
「アゼオトギリは生態や増殖法も不明なことばかり。でも、農業生態系に生育する植物なら研究する必要があると思いました」
当時、発見場所は農業水利事業が進行中でしたが、2011年には地域や地元坂井高校の職員と学生が保全活動に参加。本学の吉村優真さん(下記)は、それがきっかけで入学しました。

「現在も調査や保全活動が進行中です。調査でわかったのは、アゼオトギリは人に依存して個体群を維持する特性があること。つまり地域の適切な管理が必要なんです」

今やアゼオトギリは、"ふるさとの宝"となっているのです。

(右から)吉岡先生、吉村優真さん、蓮浦義之さん(坂井高等学校教諭)。蓮浦さんは本学生物資源学部卒業生。吉岡先生から教え子へ、そのまた教え子へと学びがつながりました。
吉村優真さん
「絶滅危惧植物との出合いは貴重で、勉強できるのは奇跡?! 難しい栽培ですが広めたいです」
蓮浦義之さん(生物資源学科 卒業生)
「指導者となった今、生物や農業という"生命"を扱う学びは、心を優しく育むと実感しています」

アゼオトギリ
日本の関東以西と朝鮮半島南部だけに生存し、農作業に依存している雑草ながら、絶滅まで45年と推定される絶滅危惧ⅠB種指定植物。丸岡町で発見後、約200~300個体からなる世界屈指の地域個体群と判明。地域の皆さんの継続的な保全活動により、2000年当時45年で地上から失われるとされていた生物種が絶滅から免れました。
発見したのは
当時、社会人学生だった赤井賢成さん。専門知識を生かし、地域の子供達への出前授業も行っていました。現在、(一財)沖縄美ら島財団総合研究センターにて、沖縄の植物保全研究を続けています。

「タウリン」の専門家から学ぶ!〈村上研究室〉

タウリンといえば栄養ドリンクなどで知られ、医療用の医薬品としても使われています。タウリンで血圧や血中コレステロール、肥満度は低くなるとの報告もあります。
「日本で使われているタウリンは合成品が大半ですが、やはり自然のものがいい。研究を通じて海藻類や魚類、特に紅藻類のフノリに多くのタウリンが含まれていることがわかりました」
本学の海洋生物資源学部と共同で、若狭湾での海藻の採取と成分分析を行い、フノリのタウリン含量も確認できました。「これまでの研究成果をもとに、フノリを使った機能性食品の開発に取り組んでいます」

(左から)村上先生、タウリン研究中の学生、小野鮎子さん、川﨑安都紗さん。村上先生はタウリンでお馴染みの製薬会社勤務後、本学へ。タウリン研究の第一人者です。
小野鮎子さん・川﨑安都紗さん
「食品に興味があり本学へ。学ぶ中でタウリンの可能性の大きさに驚き。もっと調べてみたいです」(小野さん)「タウリンは研究するほどに明らかになることが多く、とってもミステリアス!」(川﨑さん)

フノリ
海藻で紅藻類の一つ。海藻なので低カロリーで栄養も豊富。ワカメなどと同様、味噌汁の具やサラダなどの商品もあり、福井県内企業が製造・販売中。