学部・大学院海洋生物資源学部 - 海洋生物資源学科

アットホームな雰囲気で幅広く海洋について学べる

海洋生物資源の持続的利用のため、海洋における生物生産やそれらを支える海洋環境、食を中心とした利用加工、流通過程など、幅広い教育と研究に取り組んでいます。
また、日本技術者教育認定機構(JABEE)の教育プログラムにも認定されています。
小浜キャンパスには1学年50人、2年次から4年次の学生が在籍し、23人の教員がきめ細やかな少人数教育を実施。とてもアットホームな雰囲気です。

海洋生物資源学科の特徴

海・河川・湖沼に関わる幅広い教育と研究

海洋生物資源学部の教育と研究の特徴は、自然科学から社会科学まで多様な分野をカバーしていることです。海・河川・湖沼に関わる諸問題に、様々な視点から取り組み、卒業生の活躍も多種多様です。

御食国みけつくにの伝統あふれる小浜で学ぶ

海産物などを朝廷に献上していた「御食国」小浜。豊富な水産資源に根差した、伝統的な文化と歴史が息づくこの地で、より専門的な分野を学び、地域との交流を深めていきます。

先進設備・機器が充実

附属施設の海洋生物資源臨海研究センターや海洋環境工学実験棟などには、先進的な設備・機器が備わっています。少人数教育と多面的な学問領域によって培われた探求心を支えています。

海洋生物資源学科の4年間(カリキュラム)

1年次 専門分野の基礎科目を学ぶ。
専門科目を学ぶための基礎科目を修得します。
2年次 専門分野の講義と実験・実習。
専門科目のうち、必修科目を中心に履修し、海洋生物資源学のベースを作ります。
3年次 専門分野の講義と実験・実習。
専門分野の応用科目を学びます。後期には各研究室で、卒業研究の準備に入ります。
4年次 大学生活の総仕上げ。
卒業研究を論文としてまとめ、学会形式の発表会を行います。

カリキュラム

  1年次 2年次 3年次 4年次
専門基礎科目(必修) 海洋生物資源学フィールド演習
生物学Ⅰ・Ⅱ
化学Ⅰ
数理科学基礎
化学Ⅱ
生物学実験
化学実験
   
専門応用科目(必修) 科学者および技術者の倫理
生化学
藻類学概論
微生物学概論
海洋生物学
動物生理学
大気・海洋学概論
水産資源利用学
水産経済学
基礎演習(後期) 専攻演習
卒業論文
専門応用科目(選択) 幅広い視野の涵養と
学習スキルの向上(Ⅰ群)
地学概論 分子生物学
魚類学
山川里海連関学
漁業学
海洋生物資源学特別講義Ⅴ
生態遺伝学
藻類生理学
進化系統学
水産増殖学
細胞免疫学
水族病理学
水産資源学
資源管理論
生物資源統計学
 
食品化学
海洋生物資源学特別講義Ⅱ
食品工学
食品保全学
食品微生物学
食品栄養学
食品安全管理論
生物資源分析化学
沿岸海洋学
環境水理学・同演習
水圏微生物生態学
海洋地質学
水産施設工学
海洋環境工学
沿岸生態工学
水圏環境科学
浮遊生物学
  海洋生物資源情報論
水産経営学
国際漁業論
食品安全管理論
科学英語Ⅰ・Ⅱ
専門知識の修得と応用(Ⅱ群) 数学・物理学の応用(1)   環境水理学・同演習
水産施設工学
海洋環境工学
資源管理論
水産資源学
生物資源統計学
 
化学の応用(2)   食品化学
海洋生物資源学特別講義Ⅱ(食品容器・包装論)
食品工学
食品保全学
水圏環境科学
生物資源分析化学
 
生物学・微生物学の応用(3)   魚類学 生態遺伝学
進化系統学
浮遊生物学
水圏微生物生態学
食品微生物学
 
生化学・生理学の応用(4)   分子生物学 水族病理学
細胞免疫学
藻類生理学
食品栄養学
 
地学・海洋学の応用(5) 地学概論 海洋地質学
沿岸海洋学
山川里海連関学
沿岸生態工学  
水産業と食品産業(6)   漁業学
食品経済組織論
食品流通論
海洋生物資源学特別講義Ⅲ(ブルーツーリズム)
海洋生物資源学特別講義Ⅴ(藻類養殖)
漁業制度論
水産増殖学
 
実験・実習・演習科目(7)   地域活性化演習
海洋生物工学実験
海洋生物学実験
食品化学実験
食品流通調査演習
インターンシップ
水産情報演習
保全生態学実習
海洋微生物生態学実験
海洋環境工学実習
食品工学実験
 

※1年次では配当された専門教育科目以外にも、学術教養センター開講の一般教育科目を履修します。

» 海洋生物資源学科で取得可能な資格・免許状、資格要件が得られるもの
» 主な就職先

面白研究室紹介

小北研究室

魚が多様に進化した仕組みとは!
私達人間と同じ脊椎動物である魚類。魚の種類や生態・行動はとても多様で、それに魅了される生き物好きも少なくありません。このような驚くべき多様性はどのような仕組みで地球上に生み出されてきたのでしょう? 小北先生は言います。
「野生生物の世界は複雑で、不思議に満ちています。しかし今は、綿密な観察・実験と最先端の遺伝情報解析を両輪として研究すれば、この不思議な世界を解き明かすことが可能な時代です。ワクワクするような発見も少なくありません」
皆さんも、この不思議な世界の謎解きにチャレンジしてみませんか。謎が解けたときの喜びは格別ですよ。
平地の湧水地に生息し、雌にガツガツ求愛する"肉食系"ハリヨオス(上)と渓流域に生息し、奥手な性格の"草食系"ハリヨオス(下)!「"肉食系"の集団は短命傾向というデータもあります」(原田さん)

在学生の声

原田佳奈さん
「体長約5cmの小さな魚ですが、動物行動学の分野では有名なハリヨ。生息場所による繁殖行動や生活史の違いがどのような仕組みで生じるのかについて研究しています。いろんな性格のハリヨの存在に驚きです」

ロス・ジャズミン・幸子さん
「映画『ファインディング・ニモ』でお馴染みの魚クマノミ。写真では可愛く見えますが、海に潜ると結構凶暴な種類もいます。北方への進出と関連した新種誕生の仕組みを調査・研究中です。スキューバダイビングによる野外調査や遺伝子実験など徹底的に研究できる環境が嬉しいです」

佐藤研究室

藻類の不思議な美しさに魅せられる
肉眼では見えない、顕微鏡でようやく見える小さな単細胞の藻、それが微細藻類です。
「微細藻類は、水分のある所なら大抵生育している、私達にとって身近な存在です。その中でも珪藻(けいそう)という10万種以上を含むグループの進化を研究中です」
顕微鏡を覗くと緻密で美しく、時には不可思議なデザインや構造が広がっています。それに惹かれ、魅せられてしまう研究者も多いようです。
「毎月、中池見湿地(敦賀市)で珪藻を採取・調査をしていますが、常に発見があります。また、珪藻を含む藻類は魚の餌にもなるので魚を効率よく増やすヒントにもなり、漁業にも役立つのではないかと考えています」
厳しい環境でのフィールドワークや顕微鏡による細かな作業ですが、付き合うほどにその世界の広さと深さに驚かされるのです。
中池見湿地で珪藻を採取・調査中。細胞分裂で小さくなり、交配で大きくなるので、毎回採取して計測する。「自然界でしか交配しないものが、研究室で人工的に交配できたことも!嬉しかったです」「(鎌倉さん)
鎌倉さんが撮影した珪藻の写真。生きている細胞で、オレンジ色に見えるのは葉緑体

在学生の声

鎌倉史帆さん
「1つの細胞の中に、別の細胞が入って生きること(共生)ができる藻の不思議さに興味を持ちました。中池見調査で生物や風景、物事を見る目、考え方が変わり、珪藻や自然がこんなにも美しいんだと感動してるところです」

松川研究室

魚のおいしさは、筋肉で決まる?!
魚の食べ方はいくつもあります。当然、味はそれぞれ異なりますが、魚の鮮度や魚肉の加工技術を研究する松川先生は、おいしさに不可欠な要素は鮮度とタンパク質(筋肉)と言います。
「魚肉タンパク質の変化をどうコントロールするかが味に大きく影響します。たとえば、死後直後は筋肉に強い弾力があり、刺身でもこれを加熱調理しても咀嚼中に連続した多汁性感覚を与えます。でも、死後の魚肉タンパク質の劣化は速いので、それを遅延する技術、あるいは一度失った強い弾力を取り戻す技術が役立ちます」
魚肉タンパク質の変化を理解して調理すれば、よりおいしい魚料理や加工品ができるということです。そのような知識や技術、研究成果は、魚介類を扱う多くの地元飲食店や民宿の問題や課題を解決・改善する力にもなっています。
鯛のph数(酸性、アルカリ性)を調べている様子。
「黄鯛の酢漬け食品の地理的表示保護制度(G1マーク)申請に向け、平田さんが頑張っています。認定が地域ブランド化への第一歩になるはずです」(松川先生)

在学生の声

平田三春さん
「酢漬け食品加工のさらなる改良の研究をしています。結果を当たり前と思わず、何事にも疑問を持ち、面白がることが大切。加工の改良法は無限大!いろんな研究に挑戦したいです」

瀬戸研究室

海の恵みを引き出す技術で、漁場もレベルアップ!
私たちが海の世界に魅了され、親水空間を活かした社会を実現する傍らで、海辺の生物がまた一つ姿を消していきます。
「たとえば、砂浜に設置される人工リーフ。サンゴ礁を模倣したブロックによる広大な浅瀬は、高波から人命や財産を守る反面、砂の中で生活する二枚貝は棲み場を追われてしまいます」
人間が自然と調和しながら生きるためには、自然科学、社会科学、人文科学がスクラムを組んで、海のささやきに耳を傾けながら"海の恵みを引き出す技術"の進展が不可欠です。人工リーフがつくり出す波や流れが、二枚貝の生き残りに有利な環境を提供できないか。人工リーフの表面が、コンブやワカメ、ウニやアワビの漁場として利用できないか。試行錯誤の研究は続きます。
「自然環境は不確実的に変動し、人間が簡単にコントロールできるものではありません。だからこそ、環境をウオッチしながら先手を打って適応することが大切です」
コントロールをイメージさせる"人工"でも、的確な使い方で、素晴らしい自然環境の一部として機能させることができるのです。
小浜キャンパス敷地内にある海洋環境工学実験棟にて。人工リーフの模型を設置し、段階的に波の強さを変えることで、その流れや波による影響を調べます。
人工リーフに海藻が着生した様子。

在学生の声

(左から)中谷 鷹さん、大久保創平さん、南部元樹さん
「瀬戸先生は丁寧でわかりやすくて、時にはユーモアがあって面白いです。それに先生の研究テーマ"海洋生物+工学"は、世の中で役立つ要素がたくさんあります。ここには自分の知らない海洋のことが満載です」

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教育・学生支援部 教育推進課
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E-mail : kyouiku@fpu.ac.jp