学長からのメッセージ

2020年6月1日 

地域しゃかいの持続的発展と
マイライフの豊かさと自己実現のために
楽しく果敢なチャレンジを!

“活力人口100万人ふくい”の明るい未来実現に向けた多くの役割とチャレンジ

 皆さんはSDGsという言葉をご存じでしょうか。SDGsは国連が採択したよりよい世界を目指す持続可能な開発目標のことで、「貧困をなくそう」「質の高い教育をみんなに」など17の目標を設定しています。
 SDGsの理念に沿い2020年に策定されたのが「福井県長期ビジョン」です。2040年を目標に本県が目指す姿を示し、「しあわせ先進モデル 活力人口100万人ふくい」を基本目標に掲げています。活力人口とは、定住人口に観光客などの交流人口と、地域との関わりを持つ関係人口を加えたものですが、現在の定住人口が約76万人の本県がこの目標を達成するには革新的な政策が必要です。
 その中で本学は人材育成をはじめとする多くの役割を担い、チャレンジングな取り組みを進めています。

新学科と国際的学術拠点の創設で世界的課題の解決に挑む

 2020年4月、「食」「農」「環境」のつながりをトータルに学び、自分自身の頭で考え身体を動かし主体的かつ多彩にクリエイティブに生きる力を体得する「創造農学科」がスタートしました。“自分専用の畑で野菜や花を育ててみる”実学主義の学修法で、第1期生や第2期生は、先生に教わる以上に自らチャレンジ。ドキドキワクワクする型破りなやり方をエンジョイしています。
 2022年4月には、「先端増養殖科学科」がスタートします。海洋資源も過剰捕獲や気候変動の影響で持続可能性が世界的に大問題になっています。21世紀中葉の食料問題。人類が必要とするたんぱく源は、陸上の食料生産では限界で、これからは水産資源に期待するしかない状況です。そこで海洋生物資源学部に新しく先端的な増養殖技術・ビジネスの専門家養成の新学科を開設します。世界的課題解決にチャレンジしたい諸君をしっかり応援していきます。
 また、既に本学は「恐竜王国ふくい」の研究拠点である恐竜学研究所で、大学院生が世界を舞台に活動しています。その一層の発展と学びの機会を拡げるため新たに「恐竜学部(仮称)」創設を計画中です。恐竜学は地質学に基礎を置くので国土技術者を輩出することにもなり、恐竜学の教授陣には外国人を加え、世界を舞台に活躍する学びも応援します。
 21世紀最大のテーマは多様性に富んだ社会の実現です。本学では、各国からの留学生を受け入れ異文化交流を進め、多様な国々の価値観を共有したいと考えています。

実学主義的学修法で、生涯学習の機会と場、地域課題の解決方法と情報提供

 研究や教育に加え、広く県民に学びの場を提供することも公立大学の重要な役割です。本学教授と他分野で活躍する客員による「オンライン公開講座」により専門力アップや教養を身につけたいとの要望に応えています。
 また、公立大学には、地域社会の課題解決の知恵と情報や調査研究を遂行するシンクタンク機能も求められています。本学では地域連携本部が中心となって、自治体行政の政策策定や産業振興に協力したり、広く本学の研究成果を社会に還元するため「大学発ベンチャー企業」や「県大ブックレットシリーズ発行」を推進しています。第1号は『水産増養殖と環境まちづくり』、第2号は『昔このまちで道元が坐っていた-はじめての仏教-』です。「福井学シリーズ」は続々発行予定です。ご期待ください。
 福井県内の各市町では新幹線開通に向けて地方創生への取り組みが活発で、そのために地元大学として、地域・環境・歴史・文化・住民生活調査等への期待に応えてまいります。

「学都・福井」をフィールドに大きな学びに挑戦しよう

 今世紀、人類が取り組むべききわめて重要な課題は気候変動対策です。
 福井県里山里海湖研究所と年縞博物館では、若狭町の水月湖に形成された7万年分の堆積層「年縞」に含まれる花粉の分析から気候変動を読み解く研究が進められ、さらに、開設を計画している「恐竜学部(仮称)」でも、古生物の化石から気候変動を研究することにしています。
 福井県は、幕末から明治日本をリードした、たとえば15歳ですでに『啓発録』を書いた橋本左内、五箇条の御誓文の原案『議事之体大意』を著し、財政改革を実行したり東京府知事として新しいまちづくりを主導した由利公正ほか多数の人物を輩出。また彼らに続く科学者・技術者を育みました。
 そうした教育力は今に受け継がれ「学力・体力ともに日本一・福井県」で全国的に知られています。皆さんも、教育的風土最高のこの福井で大きな学びに果敢に挑戦してください。
 そして、マイライフの豊かさと自己実現のための充実したキャンパスライフをエンジョイしてください。

【プロフィール】

学長写真

学長/農学博士 進士 五十八(しんじ いそや)
京都に生まれ、小学校時代、自然豊かな福井を原風景として美への感性を育み、長じて、ランドスケープ・アーキテクト(造園家)として緑のまちづくり、環境学者として活躍。これまでに、日本学術会議会員(環境学委員長)、日本都市計画学会長、日本造園学会長、日本野外教育学会長、環境省ほか自然再生専門家会議委員長、美し国づくり協会理事長、東京農業大学長などを歴任。2016年福井県立大学長に就任。福井県里山里海湖研究所長を兼任。福井県長期ビジョン策定委座長で助言も。日本農学賞、読売農学賞、日本造園学会賞、同特別賞、同上原敬二賞、日本生活学会今和次郎賞、内閣みどりの学術賞など受賞。Golden Fortune表彰、大日本農会紫白綬有功章、紫綬褒章を受章。
著書に、『緑のまちづくり学』、『アメニティ・デザイン』、『風景デザイン』(学芸出版社)、『グリーン・エコライフ』(小学館)、『日比谷公園』(鹿島出版会)、『日本の庭園』(中公新書)、『進士五十八の風景美学』(マルモ出版)ほか多数。

Contact このページのお問い合わせ先

経営企画部 企画広報室
〒910-1195 福井県永平寺町松岡兼定島4-1-1 
TEL : 0776-61-6000 FAX : 0776-61-6011
E-mail : so-kikaku@fpu.ac.jp