7/18 次世代型農業資材「植物剛健」を共同開発しました

商品3.jpg生物資源学部の木元 久教授・加藤久晴准教授らの研究グループは、農業資材製造の福井シード株式会社と共同で、カニ殻から抽出されるキチン・キトサンのオリゴ糖を原料とした植物活力剤である「植物剛健」を開発しました。

キチン・キトサンは、カニ殻だけでなく菌類(カビ、きのこなど)の菌体にも含まれており、これらを感知すると植物は外敵とみなし、生体防御機能を活性化させることが知られています(エリシター活性)。しかし、エリシター活性をどのようにして高めるかが実用化の課題となっていました。

そこで研究グループは、キチン・キトサンを水溶性のキチンオリゴ糖やキトサンオリゴ糖にまで低分子化することによりエリシター活性を高め、実際に植物体で病害抵抗性を誘導させることに成功しました。さらに、キチン・キトサンのオリゴ糖は、植物の発根を促進するため、生長促進効果も期待できます。

キチン・キトサンのオリゴ糖自体には抗菌活性も肥料効果もありませんが、植物自身が持っている生理機能を活性化させることで、耐病性を高めるだけでなく、その生長も促進させます。このように「植物剛健」は、化学農薬や化学肥料の使用削減に貢献でき、また食品加工の廃棄物であるカニ殻を有効利用しているため、安全・安心の次世代型農業資材です。

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