生物資源学科深尾教授らの研究チームが、イネが洪水などの水害に打ち勝つ耐性遺伝子のメカニズムを解明しました

2022年4月5日 ニュース

 生物資源学部生物資源学科深尾武司教授らの日米共同研究チームが、イネが洪水などの水害に打ち勝つ耐性遺伝子のメカニズムを解明しました。

 大雨や洪水が頻発する東アジアやサハラ砂漠以南の国々では、冠水によって毎年多額の農業被害が発生しており、両地域への影響は深刻です。

 冠水への耐性が強い品種は「SUB1A」という耐性を強化する遺伝子を持ち、14日以上の冠水にも耐えられます。深尾教授と福田味佳研究補佐員ら計6人の研究チームは、米バージニア工科大学のスーパーコンピューターで解析を行い、この遺伝子の働きを調べました。

 その結果、「SUB1A」は冠水した際に成長を抑制してエネルギー消費を抑え、栄養不足に陥らずに生存する作用をもたらすことがわかりました。

 水が引いた後は貯めておいたエネルギーを使って自己修復し、再成長しました。(通常のイネは冠水すると水面より上に葉を伸ばそうとし、エネルギーを消費してしまいます。)

 この研究成果をまとめた論文は2022年1月末に英学術雑誌の電子版に掲載されました。

 なお、この研究成果は4月4日付福井新聞にも掲載されています。

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