克雪まちづくりに向けた論点列挙(メモ)

江川 誠一

実際に体験したことや周囲からの伝聞、そして様々なメディアからの情報を元に、現時点における論点の列挙を試みた。視点の多様性とスピードを重視し、筆者の責任において、十分な裏付けがないまま言語化、あるいは結論を曖昧にしていることに留意されたい。建設的な批判を頂ければ幸いである。

A.人口、世帯
1.超高齢化、高齢者世帯増による危機 2.郊外化と通勤通学の広域化による弊害
3.集合住宅の増加による危機と有用性 4.単身世帯は孤立していなかったのか

B.地域構造、土地利用
5.道路増と足りない排雪空間、雪捨場
6.細街路住宅密集地域の絶望的脆弱性 7.生命線道路の寸断による集落の孤立
8.遊休地活用、空家の水道管破裂と除雪 9.側溝、用水路の減少と流雪溝の整備

C.道路交通
10.大型車のスタックで通行不能が頻発 11.いっけえ道路を走れの法則が通じず
12.高速道路は未然防止で概ね綻びなし 13.丸岡インターチェンジ出入口の大渋滞
14.国道8号4車線化事業と立往生の関係 15.国道158号の雪崩対策の効果と綻び
16.消雪パイプの効果、弱点、弊害 17.予見が可能だった三国油槽所の寸断
18.生活道路の除雪に関する責任と限界 19.不要不急の自動車使用による二次被害
20.無謀な進入や渋滞等でスタックが頻発 21.ホワイトアウトと転落、脱輪等事故

D.鉄道、バス
22.新幹線最強説と在来線の対象的な姿 23.地方鉄道、バスにどこまで頼るべきか

E.除雪体制
24.行政等の雪害対策予算と多雪リスク 25.国、自治体、民間の連携と役割分担
26.除雪事業者の経営実態と小雪リスク 27.除雪作業の人手不足、高齢化と過酷作業
28.早期の踏み込んだ交通規制は可能か 29.重機不足、軽油不足による稼働率低下
30.除雪デリバティブ等の金融工学手法

F.ライフライン
31.強靭だったライフライン 32.電気、ガス、水道、通信の断絶が起きていたら
33.融雪使用等による地下水位低下と断水

G.ライフスタイル、コミュニティ
34.車の増加と依存社会化及びその呪縛
35.物流・ネット通販依存による弊害 36.三八、五六豪雪の継承と断絶、暖冬慣れ
37.苦難の駐車場除雪とカーポート損壊 38.道具やグッズの活用、工夫、改善策
39.除雪豆知識と雪道ドライブテクニック 40.安全知識や慎重さの欠如による悲劇
41.除雪コミュニケーションの自然発生 42.声がけ、巡回、助け合い、譲り合い
43.地域ぐるみでの対策や訓練の必要性 44.排雪・駐車・お出かけ・買物マナー
45.地域間格差に対する不平不満が噴出 46.公務員叩きや除雪作業員への暴言等
47.節電、節水への協力と利便性のバランス 48.灯油やガソリンの不足と小パニック

H.子供や教育
49.大学・高校入試等の行事のタイミング 50.登下校の安全確保、歩道除雪の現実
51.雪遊びの楽しさと危険、環境学習等

I.テクノロジー
52.精緻すぎる天気予報とその活用状況 53.除雪システムの進化とGPSやAIの活用
54.車の最先端ABSやTCSの普及と理解 55.Googleマップの凄さと補完すべき情報
56.ロボットやドローンによる未来の除雪 57.雪国自動運転の実現は遥かに遠いのか

J.メディアと情報
58.マスメディアの重要性、活用と限界 59.地方メディアの当事者目線による編集
60.移動中でもネットでつながる安心感 61.SNSの玉石混交、もっとできるはず
62.災害時における自治体広報のあり方

K.医療、福祉
63.緊急車両等のラストワンマイル問題 64.同時多発する緊急事態等の優先順位
65.薬や輸血用血液等の資材は概ね充足 66.通所・在宅福祉機能のサービス低下
67.転倒、転落増による一時的病床不足 68.障害者等の災害弱者への配慮と支援
69.外国人や観光客等への対策と気配り

L.企業
70.サプライチェーン寸断とBCPの検証 71.個社と社会全体に関する合成の誤謬
72.企業による被災者支援や地域貢献 73.企業ができたことできなかったこと

M.行政
74.計画と準備と初動は万全だったのか 75.指揮命令系統とリーダーシップの検証
76.対応はインテリジェンスに満ちていたか 77.鳥・虫・魚の目で対応できていたか
78.激甚被災者でもある公務員の実情 79.激甚災害指定と復興に向けた歩み
80.自治体同士の連携、融通、派遣 81.平時からの民とのコミュニケーションの有無
82.近畿地方整備局管轄による弊害の有無 83.三〇豪雪の記録、総括と検証、伝承等

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