地域連携本部が教員の研究成果発表会を開催しました

 本学では地域連携本部を中心に、企業・団体・行政や県民など、地域の様々な方面と連携した取組みを進めています。
 

 地域連携本部では平成30年度より、教員が地域社会のニーズ踏まえ、地域と連携して取組む研究活動を支援する学内研究費支援制度「地域連携研究推進支援」を新設し、教員による研究成果の地域還元を推進しています。3月22日(金曜日)には「地域連携研究 成果発表会」を開催し、今年度の採択研究7件のうち5件について、4名の教員がそれぞれ研究成果について発表しました。


 生物資源学部の村井教授は、国内ではほとんど生産されていないパスタ用デュラム小麦について、福井県の気候でも生育可能な新品種の開発に関する研究成果を発表。梅雨入り前に収穫でき、病気や穂発芽にも耐性のある早生品種の開発に向けたこれまでの取組みを紹介しました。続いて、同学部 村上教授が1月に記者発表した、菊の一種「コウギク」が有する血糖値上昇抑制作用に関する研究や、高橋准教授が坂井市のパン屋「ぴんぽんぱん」等と連携して昨年12月より販売を開始した福井県産米粉を使用したグルテンフリー米粉パン開発に関する研究について発表し、実際にぴんぽんぱんで販売している米粉パンの試食も実施しました。


 小浜にキャンパスがある海洋生物資源学部の関係では、細井准教授が海洋生物資源学部の専門科目「地域活性化演習」において学生と取り組んでいる、定置網にかかった本来流通しないような魚を活用したレトルトの醤油干製品の開発に関する取組を紹介。まだ試作段階ですが、試食も実施した醤油干は骨まで柔らかく、開封後そのまま食べられるとのことで好評でした。また、昨年12月に本学と小浜市、株式会社KDDIとの三者で連携協定を締結した、IoT技術を活用した鯖養殖プロジェクトに関する発表については、質疑応答の際に今後の流通拡大の展望等について質問が出るなど、参加者の関心の高さが伺えました。


 今回の成果発表会には、関係する事業者や研究機関、自治体職員等約40名の方々に参加いただきました。地域連携本部では来年度も教員が地域と連携して取組む研究課題を学内で募集し、研究成果の地域還元を一層推進してまいります。
 

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 【デュラム小麦育種に関する研究】  【コウギク紹介冊子と県産米粉パン】  【醤油干と鯖養殖事業の紹介パネル】


 《研究発表者》
  「福井県での栽培に適したパスタ用デュラム小麦品種の開発
   生物資源学部 教 授 村井 耕二 

  「『コウギク(杭菊)』の産地拡大を目指した機能性成分の分析・評価
   生物資源学部 教 授 村上  茂 

  「福井県産米を用いたグルテンフリー米粉100%パンに適した米粉の製造ならびに実用化
   生物資源学部 准教授 高橋 正和 

  「低・未利用魚を利用した新しい醤油干商品の開発
   海洋生物資源学部 准教授 細井 公富  

  「『鯖、復活』に向けた持続可能な小浜産サバ養殖技術の確立
   海洋生物資源学部 准教授 田原 大輔 (代理発表:同学部 准教授 細井 公富)

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