本学生物資源学部の村上茂特命教授らの共同研究グループが、フノリの肥満・糖尿病予防効果を動物モデルで解明

 フノリ(布海苔/布糊)は食用の紅藻類で、味噌汁の具や「へぎそば」のつなぎ等として古くから利用されています。また、フノリには粘度の高い多糖が含まれ、この性質を生かし絹織物(羽二重)の糊付けや漆喰(しっくい)の材料に使用されてきました。

 本学生物資源学部の村上茂特命教授らの研究グループはこれまでに、企業と共同でフノリの活用に取り組み、フノリ多糖を文化財修復材やヘアケア・スキンケア用原料として商品化することに成功しています。

 今回は、大脇萬蔵商店(福井市)、石川県立大学、鈴鹿医療科学大学との共同研究により、高脂肪食を与えた肥満・糖尿病マウスを用い、フノリが肥満、糖尿病、脂肪肝、高コレステロール血症などの生活習慣病の進展を抑制することを明らかにしました。また、フノリの生活習慣病予防効果の作用メカニズムとして、フノリに多く含まれる多糖類(水溶性食物繊維)やポリフェノールの腸管での脂肪や糖の吸収抑制作用、抗酸化や抗炎症効果が関連していることを突き止めました。

  本研究成果は英国の食品・栄養学の国際専門誌「Food Science and Nutrition」に掲載されました。

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                                             図  フノリを活用した製品化展開

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