福井市事業「ふくいの恵み」審査会に本学教員が参画しました。

福井市では、地元の新鮮な食材や文化、歴史、伝統技術といった様々な地域資源を活用して製造された良質な農林水産加工食品を、「ふくいの恵み」として認定しています。本年度は、4月19日に本学経済学部の北島啓嗣教授を委員長として審査が行われ、9事業者13品目の認定を行いました。

福井市の本事業は、審査のみにとどまらず、審査会の席にて、各分野の専門家からデザインやパッケージ、販路といった様々な経営上のアドバイスを得られることに特色があります。北島教授はマーケティングが専門であり、大学における研究活動の地域へのフィードバックの一環として、このような活動に取り組んでいます。

        審査会
                      審査会の様子

<福井市ご担当者のコメント>
本市は、海、山、里地など多様な自然環境に恵まれており、そこから生まれる食材は、歴史、文化と結びつき、地域性豊かな福井の食が育まれてきました。本事業では、これらの食を「ふくいの恵み」として認定し、情報発信や県内外での物産展開催など、認知度向上、販路拡大を進めています。

現在、北陸新幹線福井開業という大きな契機を迎えており、福井の食は、幅広く人々の関心をひきつけ、誘客へと繋げる有力なコンテンツになります。多くの事業者の方々も新たなチャンスを掴み取るため、商品の開発や首都圏の消費者に焦点を合わせた商品の改良など、意欲をもって取組を進めているところです。

今回の審査会は、マーケティングや流通、デザインなど、専門的知見を持つ審査委員の皆様のご助言をいただくことで、商品をブラシュアップする貴重な機会にすることができました。新幹線開業に向け、継続した支援としていくためにも、引き続き関係皆様のご助力をお願いいたします。

<北島教授コメント>
福井県は、新幹線の延伸を控えています。その期待は大きいのですが、何もしないでその開業を待っていれば良い、というわけではないと思います。金沢までの北陸新幹線開業の際は、テレビや雑誌やその他が「金沢」を大きく取り上げることによって、観光等に大きな効果がありました。このような話題が設定される効果を、学術用語でアジェンダ設定と言います。今回は延伸ですので、そのままでは、首都圏やその他の地域では、前回と比較してアジェンダ設定の効果は薄くなることが予想されます。

我々は、このことを念頭において、様々な仕掛けをしていかねばなりません。今回の審査会では、初めて福井市の東京事務所のご担当者も参加し、東京等への販路開拓なども念頭においた協議やアドバイスが出来たと思います。

現在は、コロナ下で実現できてはいないのですが、来年以降は、本学学生もこの審査会に加え、学生目線からの商品の改良や、SNS等での情報発信を考えています。

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