本学経済学部×福井商工会議所・繊維部会の連携講座が始まりました

 2022年度後期より、本学経済学部と福井商工会議所・繊維部会による初めての連携事業として、「特別企画講座E・繊維産業の展開と若手社員の仕事内容を知る(計15回)」を開始しました。

 本講義のコンセプトは、大学で学んできた経済学・経営学の内容が、実際の企業経営や地域産業の発展とどのように関わっているかについて、実務に携わる方々による生の声を聞くことで、楽しみながら理論と実践とをバランスよく学ぶとともに、地元への理解を深め、将来の進路選択に役立てるというものです。ゲスト講師には、福井にある繊維関連企業や、繊維を基にして展開してきた企業(化学、機械、情報など)より、経営者や中堅社員、そして本学卒業生を含む若手社員をお招きします。

 初回のゲスト講義では、坂井市丸岡町にある第一織物株式会社の吉岡隆治社長と、若手社員として、海外販売部・山岡朋代氏(本学経済学部経済学科卒業生)と茶谷映月氏による講義が行われました。

 講義においては、ヨットセールクロスなどの資材用織物の受託製造から、同社の特長である高密度製織技術を活かして自社開発・製造・販売に方向転換し、モンクレールやプラダ、イブサンローランなどの高級アパレルブランド向けに商品を開発し、海外市場の開拓にも取り組んだ経緯について、吉岡社長から説明がありました。

 若手社員からは、実際の業務内容について、特に女性社員がどのように活躍しているか、出産・子育てとの両立やそれを支援する制度についての説明がありました。

 質疑応答では、学生から生地の価格と商品の価格との関係について質問があり、吉岡社長からは、高級アパレルブランドにおけるブランド構築のための取り組みや、日本の繊維産業は、「安くて良いモノを売る」から「付加価値が高いモノを適正な価格で売る」へと方向転換すべきだろう、という回答を頂きました。

 本講義を企画した木野教授は、「繊維産業は、技術的発展と産業の歴史的発展という2つの意味で『最先端』であり、経済学・経営学を学ぶうえで『最高の教材』といえる。この講義を通じて多くを学んで欲しい」と述べました。福井商工会議所・中小企業総合支援センターの寺川直輝所長は、「実際のお話を聞くことで、福井で活躍できる場所が多くあることを知ってもらい、人手不足の解消につなげていきたい」としています。


☆学生の感想

・大学のすぐ近くの会社が、世界的に有名なブランドでも使用されている生地を製造しているのには驚いた。実際の製品や生地を触らせてもらうと、肌触りがよく素人目でも高級品だと分かった。福井県の企業、技術が世界的に高く評価されているのは素晴らしいことだと感じた。

・福井の会社でもこんなにグローバルに活動していて、しかもそこで自分と同じ大学の同じ学部卒業の先輩が活躍しているということで、自分もそのように活躍できる可能性があると嬉しく感じた。

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経済学部では、地域の企業と連携することで、理論と実践とリンクさせて学びの質を高めながら、地元への理解を深める取り組みを行っています。

第一織物株式会社ホームページ
https://www.dicros.co.jp/

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