特別企画講座「福井が育む文学を訪ねる」第3回講座を開講しました

 地域連携本部では、子どもから大人まで、県民の各ライフステージにおける学びを支える「公開講座」を開講しています。


 今年度前期講座では、福井をフィールドに様々な活動を展開しているNPO法人「農と地域のふれあいネットワーク」との共同企画として、5月より文学をテーマにした特別企画講座「福井が育む文学を訪ねる」を開講していますが、6月15日(土曜日)には、地域経済研究所で最終回となる第3回講座を開講し、エッセイストの増永 迪男(ますなが みちお)さんと郷土作家の佐々木 正祐(ささき まさすけ)さんにお話しいただきました。


 増永さんは、「山の文学~福井を眺めて育つということ~」と題した話の中で、自身が登ったアフガニスタンの山を「地球の骨が出てきたような山」と表現。海外の山を経験したことで、改めて福井の山の良さが分かり、頻繁に登るようになったエピソードを紹介いただきました。高さはなくてもどこまでも続くような奥の深さと、先人が生活してきた名残を感じさせる福井の山について表現した著書にも触れながら、「文学は自分の心を表現することであり、自慢したり良い恰好をしようとしたりしてはいけない」と、自身の文学観を表現していました。


 佐々木さんには「郷土の歴史発掘に魅せられて」と題し、大野市をフィールドにした自身の「語り部」としての活動のほか、白山を単独越冬した伊藤仁夫氏の冬山撮影の記録や、函館戦争での大野藩の戦いを記した「大野藩かく戦えり・函館戦争始末記」など、様々な作品を紹介いただきました。公務員から作家に転身した自身の経歴にも触れ、「先人の志の積み重ねである歴史に潜む、無数の志のひとつひとつにスポットライトを当てることで、小説の主人公として現代によみがえらせたい」と、郷土作家を目指した動機について語られていました。


 特別企画講座「福井が育む文学を訪ねる」は、全3回の講座を通して、文学活動に興味がある方々をはじめ延べ100名を超える方々に受講いただきました。多くの皆様に受講いただきありがとうございました。福井県立大学では、地域との連携を深めながら、今後も新しい企画講座を展開してまいります。
 

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       【 増永 迪男 氏 『山の文学』 】        【 佐々木 正祐 氏 『郷土の歴史発掘に魅せられて』 】

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