学長からのメッセージ

2020年6月1日 

なりたい自分はどんな自分?
キャンパスライフを人生の糧とするために

本学は、自ら人生を切り開いていける
本物の大人になるための学びの場

 賢い人は、商品を手にするとき「トリセツ」・取扱説明書をよく読んで理解し、その品をスムーズかつ有効に活用するでしょう。以下は皆さんに充実したキャンパスライフを送っていただくための、大学の「トリセツ」です。
 皆さんは、読み・書き・計算(そろばん)など生きて行くための基本を小学校で学び、中学・高校では心身を鍛えすべての教科をバランスよく学習し、個性を伸ばしてきました。そこでは、どちらかというと先生から一方的に教わる形が多かったのではないでしょうか。しかし大学では、自分でテーマを決め、自ら探求していく「主体的な学び」がメインになります。
 また、大学は、本物の大人になるためのトレーニングの場でもあります。本物の大人とは、何かの専門家として社会の中で役割を担うと同時に、他人を思いやり、広く全体を見ることができるリーダーであり、自らの人生を切り開いていくことができる人です。大学では、ゼミやクラブ活動、イベントなどで多くの人と交流しながら自分を高めていってください。

自分の理想にふさわしい
大学の歴史、環境や教育方針とのマッチング

 現在日本には国公私立を合わせて800近い大学があります。同じ国立大学でも東京大学など旧帝大と言われる7校は、明治以降近代国家を支える官僚養成を目的としてきましたが、今では世界の大学間競争に打ち勝つための研究大学院となっています。その他の国公立の多くは、地域社会の要請による看護医療や教員、地場産業の技術者養成など専門の学校が戦後に大学になったものです。私立大学はそれぞれいろいろですが、早稲田や慶應など明治期に開学した学校は、創立者の思想が今も「建学の理念」として受け継がれています。
 大学はその成り立ちや教育方針がそれぞれ異なります。大学を選ぶときは、学部・学科や偏差値だけでなく、大学の歴史や教育方針はもとより、その立地、環境、適正規模、教授陣、社会的貢献、使命、役割、実績などを知り、自分が目指す生き方や希望する学び方にマッチしているかどうかを確認することが大切です。

専門知識・技術と体験・教養を積み
総合的判断のできる人材を育む!

 本学の始まりは、ちょうど100年前の1920年、福井県農業試験場に設置された県農業技術員養成課程に遡り、その後、農業短大、県立短大を経て、現在は経済学部、生物資源学部、海洋生物資源学部、看護福祉学部を有する総合大学になっています。本学はこのように地域社会に不可欠な、地域の持続可能性を支える専門知識人や技術者を養成するという実学教育方針で創設され、歩んできたことがわかるでしょう。
 さらに現在の本学は、専門分野に加え、「学術教養センター」を置いて幅広い教養を学び、専門知識と相まってグローカル社会のリーダーとして行動できる社会人の育成を目指してもいます。私が研究している環境学では、自然、社会の動き、人間の価値観の変化、景観など非常に多くの視点から現状を見て、それらを結び付けた全体を考えなくてはなりません。特定の地域に限らず、日本全体から世界まで視野に入れることも必要です。今後、部分的な作業はAIに移っていきます。本学で学ぶ皆さんには、環境学のような目線で全体を把握し、的確な判断ができる教養人をも目指して欲しいと思います。

成長の源は体験と経験にある
日本一の教育県・福井の歴史文化風土や
世界をリードする技術社会をエンジョイ!

 環境教育家クルトハーンは「大人は子どもたちに大人の考えを強制してはならない。しかし、体験し経験させることは強制すべきである」と言っています。人を成長させるのは体験です。本学学生にとって「福井県のすべてがキャンパス。福井県民のすべてが先生」。豊かな自然、全県に展開する歴史、伝統工芸、社長輩出率日本一の企業が開発した先進技術群との交流は本学ならではの福井的体験となるでしょう。
 2020年4月新設の「創造農学科」は、越のルビーやコシヒカリなど本学や本県の新品種開発力を伸ばすと共に新時代の「農」のかたちを研究しながら、地域の農場主や牧場主の指導を受けたり経営実務も体験できます。

【プロフィール】

学長写真

学長/農学博士 進士 五十八(しんじ いそや)
京都に生まれ、小学校時代、自然豊かな福井を原風景として美への感性を育み、長じて、ランドスケープ・アーキテクト(造園家)として緑のまちづくり、環境学者として活躍。これまでに、日本学術会議会員(環境学委員長)、日本都市計画学会長、日本造園学会長、日本野外教育学会長、東京農業大学長、環境省ほか自然再生専門家会議委員長、美し国づくり協会理事長、福井県立大学客員教授を歴任し、2016年福井県立大学長に就任。福井県里山里海湖研究所長を兼任。
日本農学賞、読売農学賞、日本造園学会賞、同特別賞、同上原敬二賞、日本生活学会今和次郎賞、内閣みどりの学術賞など受賞。GoldenFortune表彰、大日本農会紫白綬有功章、紫綬褒章を受章。
著書に、『緑のまちづくり学』、『アメニティ・デザイン』、『風景デザイン』(学芸出版社)、『グリーン・エコライフ』(小学館)、『日比谷公園』(鹿島出版会)、『日本の庭園』(中公新書)、『進士五十八の風景美学』(マルモ出版)ほか多数。

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