FM福井アナウンサー飴田彩子さんによる朗読会を開催しました-木村小夜教授「文学概論」にて-

6月19日の太宰治の命日「桜桃忌」にあわせ、6月16日(月曜日)の「文学概論」(学術教養センター 木村小夜教授)では、読み手にFM福井アナウンサーの飴田彩子さんをお招きし、太宰治の短編2編の朗読会を開催しました。

当日は「文学概論」の受講生だけでなく、受講生以外の学生、教員、職員など約60名が参加し、会場となったL113はほぼ満席となりました。

今回の朗読会を終え、木村教授は
「「文学」はあくまでも文字を中心とする表現世界ですが、様々な受容のありかたを知らせることを通して、学生の関心の幅を広げていければ、と考えています」と、まとめました。

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■開催日
平成26年6月16日(月曜日)
※6月19日の太宰治の命日「桜桃忌」にあわせ、3限の「文学概論」で開催

■内容
これまで文学概論で進めてきた「手紙」をテーマにした講義にあわせ、作品として『燈籠』と『葉桜と魔笛』の2編が朗読されました。

****木村教授のコメントも含めた参加者の感想をご覧ください****

■「黙読の時との違いを感じとった感想が一番多かったです」

普段私達は、本を読む時に一人で無言で読みます。しかし今日のような機会があると、本の登場人物に命が吹きこまれたような躍動感のある、一人で読むのとは違う感覚が味わえて本当にいいと思いました。(経営2年)

■「一瞬で飛び去っていく朗読の言葉、その表現を敏感につかみとった、次のような感想がありました」

朗読によって朗読をしている小説の空気感がくっきりとしていくように思われた。声の色や声の強弱そしてテンポによってその文章が立体的になっていくような、そんな表情が文章に加えられるのかな、と思う。またその朗読には朗読者がその文章を読んで感じたことが表現されていて、朗読者の小説に対する意識や意図が声色によって伝わっていくのだろう。(経営1年)

■「朗読を通して発見してもらいたかったことの一つは、朗読とは解釈である、という点です」

朗読と黙読の一番の違いは、朗読が他人を通して理解したことを表現してもらう中で、自分の理解との違いに気づいたりする事です。(社会福祉1年)

■「聴きながら、混迷の只中に入っていったという感想も」

考えようとしながら拝聴しているうちに、誰がおかしいのか、何が真実なのかこんがらがってわからなくなります。...よかったなあって思っていたら、まさかの結末、で深いですね。(看護1年)

■「飛び入りで聴いて下さった方の次のような発見にたどり着きます」

朗読によって「手紙」は読むものから「舞台劇」のように聞くものに変わってしまう。一人称体の独白が、朗読によってむしろ書き手に対する不信感を増幅するように思われた。
全編これ書き手の「嘘」という読みが可能になる!?(教員)

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