フノリを利用した新たな文化財修復材料の開発・商品化に成功
2021年9月3日
福井県立大学では、自治体・企業等、地域の様々なセクターと連携して研究活動に取り組んでいます。
生物資源学部の村上茂特命教授は、海藻「フノリ」に着目し、その効果を研究するとともに新たな活用方法について、福井市で100年以上フノリの製造販売を手掛ける大脇萬蔵商店と共同で進め、今回、新たな文化財修復材料の開発・商品化に成功したため、9月2日(木曜日)に記者発表を行いました。
フノリは天然の文化財修復材料(主に文書、絵画、壁画用)として使用されていますが、規格が無く、仕様にばらつきがあり、また、フノリの文化財修復材料は有色のため、限りなく無色の修復材料が求められる海外では販売が難しいという課題ありました。そのため、薬品を使用しない無色透明なフノリの文化財修復材料の開発に取り組み、規格を定めることで、一定の基準を満たした新しい文化財修復材料の商品化に成功し、国内外へ向けて販売を展開していくこととしております。
また、村上教授は「フノリ」には、健康増進効果として、肥満や糖尿病などの生活習慣病予防効果、免疫増強作用、腸内細菌叢改善作用、保湿作用などがあることを発見し、さらなる活用方法を模索していくことを併せて説明しました。
記者発表の様子
左が大脇萬蔵商店代表取締役社長の大脇豊弘様、右が生物資源学部の村上茂特命教授
乾燥したフノリ(左)、開発した文化財修復材料と修復財として使う状態
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