構造の類似性があるブドウ糖と果糖を区別し果糖を測れる新規蛍光プローブを開発しました
2022年7月22日
本学生物資源学部生物資源学科の日竎隆雄教授と近畿大学の北山隆教授、柏﨑玄伍助教との共同研究により、疎水性(親油性)に反応するBODIPY蛍光色素にボロン酸を結合させることで、簡便に果糖を測れる新規蛍光プローブを開発しました。本研究成果は、国際誌RSC Advances (https://doi.org/10.1039/D2RA01569B)で2022年5月に論文を公表しました。
果糖は、摂取しても血糖値を上げにくいものの、中性脂肪などに変換され、脂肪として貯蓄されるため、その過剰摂取は糖代謝異常や中性脂肪の増加や肥満につながる恐れがあります。一方、 ブドウ糖と果糖はその構造の類似性から、簡便に区別して測定することは困難でした。
本研究では、疎水性(親油性)に反応するBODIPY蛍光色素にボロン酸を結合させることで、簡便に果糖を測れる新規蛍光プローブを開発しました。本プローブはD-フルクトース溶液に加えることで、100-1000 µMの範囲での簡便かつ高感度な定量が行えます。
今後は、腎機能検査に用いるイヌリン測定などへの応用が期待されます。
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