情報センターの谷川衝准教授らが中心となって理化学研究所所属時代に開発したソフトウェア「FDPS (Framework for Developing Particle Simulators)」がHPCIソフトウェア賞開発部門賞において優秀賞を受賞し、令和6年５月23日(木)に授賞式（オンライン）が行われました。

　FDPSとは移植性が高くかつ高性能な粒子シミュレーションプログラムの開発を支援するソフトウェアです。FDPSを用いて開発された粒子シミュレーションプログラムは、家庭にあるノートパソコンから日本一高性能なスーパーコンピュータ富岳まで、あらゆるコンピュータで高性能で動作するプログラムとなります。
FDPSを用いて開発されたプログラムは、流体シミュレーション、分子動力学シミュレーション、重力N体シミュレーション、粉体シミュレーションなど多様な問題に適用されています。図は、FDPSを用いて開発された流体シミュレーションプログラムが、恒星が爆発して隣の恒星を巻き込む様子を追跡していることを表しています(Tanikawa et al. 2018, The Astrophysical　Journal, 868,90)。

　この賞は、一般社団法人HPCIコンソーシアム (https://www.hpci-office.jp/)が、大規模計算などの計算科学分野の発展に貢献したソフトウェアのうち特に有益と認められたソフトウェアの開発者・団体、あるいは普及に貢献した者・団体を奨励するために設立されたものです。

　　　　　　　　　　　（シミュレーション1）

　　　　　　　　　　　（シミュレーション2）

　　　　　　　　　　　（シミュレーション3）