「地域公共政策学会」の学会誌第31号が発刊されました

福井県立大学が事務局を務める「地域公共政策学会」の学会誌第31号が発刊されました。本学名誉教授 北川太一氏の「福井県の農業・農村 この15年を振り返って」をはじめ、本学地域経済研究所客員研究員 中里弘穂氏の「女性就業の現状とキャリア形成-北陸地域・福井県の女性活用を考える」など、最近の大会等での報告論文が多数掲載されています。
学会の理事長は、本学経済学部の廣瀬弘毅教授が務めています。全国の大学教員のみならず、県下自治体や企業なども会員になっており、当該誌は福井県立図書館や本学図書館、企業等に所蔵・配布されています。


                  桑原
               図1.「地域公共政策学会」の学会誌第31号

以下、本学に関わる著書の掲載論文について概要をご紹介します。
北川(太)論文では、近年15年分の統計資料を用い、福井県下自治体の農業、農村の構造変化と国家政策の変化について整理されている。また共同組合の可能性については残された課題としつつ、生業として農業にこだわらない広義の「農」のあり方についても問題提起されている。中里論文では、北陸地方を分析対象として女性の就労状況や管理職比率、昇進意識についての特徴がまとめられている。新宮論文でも、「福井モデル」として注目される一方で、福井県の女性管理職割合の低さに焦点が当てられている。家事・育児・介護の市場調達による負担減と同時に、残業や休暇制度などの整備と実態に関して指摘されている。北島論文では、観光分野における広範囲で多組織の調整を要する構造的問題に焦点が当てられている。とりわけ福井県に必要なものとして、各人の当事者意識と、魅せ方やストーリづくりの重要性が強調されている。本学大学院生からの投稿でもある早川論文では、観光に関する地域ブランドの理論的側面についてまとめられている。ブランディング主体確定の困難さやブランド地名の多重性の問題について、また公共財理論やゲーム理論等を援用して課題が抽出されている。本学大学院修了生の西村論文では、本学大学院での学びが起業へと結びついた経緯や、実際の講義内容が事業計画作成にどう反映されたか詳細にまとめられている。

大会報告
<地域公共政策学会2020年度研究大会>

「福井県の農業、農村 -この15年間をふり返って-」北川 太一
「女性就業の現状とキャリア形成 -北陸地域・福井県の女性活用を考える-」中里 弘穂

<北陸地域政策研究フォーラム2020年度 「Withコロナ afterコロナの地域産業」
「女性のキャリアとその課題についての考察 -『福井モデル』のその先へ-」新宮 晋

<地域公共政策学会2021年度秋季研究大会「歴史と観光まちづくり」>
「歴史と観光まちづくり -長浜に学ぶ-」北島  啓嗣
「地名ブランドの構築とアクター」早川 貴
「歴史遺産都市長浜のまちづくり」北川 賀寿男
「2024年春・北陸新幹線福井開業に向けた福井市東京事務所の取り組み」黒田 慶廣

<県大”実は百年”記念フォーラム「地域のリーダーシップを担う人材育成を考える」>
「IT起業と大学院での経験」西村 成弘

研究ノート
「北海道北広島市における街づくりに関する考察 -「ボールパーク」を中心に-」細川光法

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